【東郷町】散歩レポート

前回のブログでは「次回は祐福寺の観察レポートをお届けします」と書いたのですが、少し時間がかかっているため、今回は別の内容をご紹介します。

公園や寺社、緑道といった“観察地”としての場所以外でも、日々の散歩の中でさまざまな植物に出会います。
そうした中から、気になった植物をいくつかピックアップして紹介していきます。

アレチハナガサ

南アメリカ原産の外来種で、在来植物の生育を妨げるおそれがあるそうです。
見た目は可憐な花ですが、こうした“厄介者”が植物相に与える影響は決して小さくありません。
調べるほどに、身近な自然の奥深さが見えてきます。

ワルナスビの群生

以前、愛知用水沿いでも見かけましたが、散策していると意外とあちこちに生えていることに気づきます。
有毒植物であり、「生態系被害防止外来種」にも指定されている厄介な雑草です。
観察するときも、むやみに触れないよう注意が必要です。

ヌルデ+虫こぶ

ヌルデはウルシ科の植物で、昔はその樹液が塗料として使われていたそうです。
葉の付け根にできていた虫こぶは「五倍子(ごばいし)」と呼ばれ、かつてはお歯黒の染料として用いられていたとのこと。
実際に染料として使えるか自分でも試してみたい気持ちはありますが、「かぶれるかも」と思うと、なかなか踏み出せずにいます。

オオムラサキツユクサ

最初はムラサキツユクサかと思いましたが、やや背丈が高く、葉も大きいように感じて調べてみたところ、やはり同じツユクサ科の「オオムラサキツユクサ」でした。
見比べてみると、微妙な違いにも気づくようになります。

カンナ

最初はユリかと思って近づいてみたところ、まったく別の植物でした。
中南米原産で、ヨーロッパで品種改良され、観賞用に広まったそうです。
「カンナ」という名前にも、どこか女性的で柔らかい印象があり、名前と姿の両方に魅力を感じました。

アカメガシワ

最初に見かけたのは涼松緑道でしたが、意外とあちこちに生えていることに最近気づきました。
材は下駄や薪炭、種子や葉は染料、樹皮は生薬としても使われていたそうで、身近な植物にも実に多くの活用方法があるのだと驚かされます。

ノウゼンカズラ

トロピカルな見た目ですが、中国原産で、平安時代にはすでに日本に渡来していたそうです。
鮮やかな花の印象に反して、漢方薬としても使われるなど、歴史と実用性のある植物。
見た目と背景のギャップに、昔の人の知恵を感じます。

キョウチクトウ

強い毒性があることで知られる植物ですが、乾燥や大気汚染にも強く、過酷な環境でも花を咲かせます。
特に、被爆直後の広島でいち早く開花したことから、「復興のシンボル」とも呼ばれています。
その生命力には、ただただ驚かされます。

最後に

「自然観察」というと、特別な装備や知識が必要な活動のように感じられるかもしれません。
でも私がしていることは、ただ散歩して気になったものを写真に撮り、あとで調べてみる――それだけです。

けれど、その「ちょっと気になった」から始まる発見が、日々の自然とのつながりを少しずつ広げてくれます。
これからも、そんな小さな気づきを大切にしながら、散策を楽しんでいきたいと思います。

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